『救急外来ただいま診断中!』(中外医学社)
『内科レジデントの鉄則第3版』(医学書院)
救急外来で重要な症候別知識を整理する。
①意識障害
・AIUEOTIPS
・低血糖単独ではショックにならない。意識障害かつ低血糖でもショックがあれば他疾患に随伴する低血糖を考える。ビタミンB1欠乏症が疑われる場合は糖単独で入れないように!
・脳卒中は血圧高いことが多い。高くなければ大動脈解離なども疑う。
・極端な縮瞳:脳幹出血/梗塞、麻薬、有機リン
・悪寒と悪寒戦慄(shaking chills)を区別する。後者は布団をかぶっていても寒い。shaking chillsで特に菌血症の相対リスク高い。
・低Naは慢性であれば意識障害(や痙攣)出にくい。以前のデータがあれば見ておく。
②失神
・失神の特徴は「急性発症、短時間、完全回復」
・心血管性失神(不整脈、弁膜症など)は致死的なので必ず除外するために心電図を実施
・診断がつかないことも多く、その場合は神経調節性失神や、低リスクかつ単回の失神なら帰宅可能だがそれ以外は基本的に入院精査
③痙攣
・ABCを確保してからジアゼパム(セルシン®︎、ホリゾン®︎)で素早く止める
・舌側面の咬傷は特異度高い。ヒステリーの舌咬傷は舌先であることが多い。
・最近開始された薬がないか見ておく。キノロン+NSAIDsは痙攣の原因となりうるので注意。
・乳酸の「一過性」の上昇は痙攣が実際に起こっていたかどうかの目安になる
・痙攣重積は「5min程度の持続」or「意識回復前の反復」。